ヨガムーヴでエコノミークラス症候群を予防

4月14日に発生した熊本地震。

被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

そして、ここに来て恐れていたことが起きてしまいました。

「エコノミークラス症候群」による死亡のニュース。

人の体にたずさわる立場の人間としてこんなに残念なことはありません。

せっかく助かった命が。

新潟中越地震での教訓から、東日本大震災では度々警告が発せられていたはずなのですが、やはり実際に被災するとそんなことを考える余裕もなくなってしまうのでしょうか。

マスコミの報道を見ていても、今回ほとんどエコノミークラス症候群について注意喚起している様子はありませんでしたし、していたとしても避難されている方には届いていない可能性があります。

おそらく正式な避難所ではポスターや医療支援チームの呼びかけなどで告知がなされているでしょうが、仮の避難所や車中泊の方はどうなのでしょうか?

 

エコノミークラス症候群の発生には様々なことが考えられます。

まずは水分不足。

十分な配給がないために節約した、トイレに行きたくないので飲まずに我慢したなどの原因で脱水が起きます。

体内に水分を留めるには水だけを補給するより、イオン飲料(スポーツドリンク)の方が適していることがわかっています。

http://www.otsuka.co.jp/health_illness/jama/verify/

また、カフェインを含んだコーヒー、紅茶、緑茶などは脱水を促進するので水分補給に向かないとよく言われていますが、実際の利尿作用は微々たるもので、水だけを摂取するより電解質の損失は少なくなります。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12187618

ただし、カフェインには脳の興奮に対するブレーキを緩くする作用があるので摂取するタイミングには気を付けなければなりません。

 

次にストレス。

余震の恐怖や、その後の無力感、環境の変化、それに伴う睡眠不足が交感神経を過度に活性化させ、血液凝固を亢進させる可能性があります。

震災後にはエコノミークラス症候群(肺血栓塞栓症)だけでなく心血管系疾患が増加することが知られています。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika1913/89/6/89_6_1194/_article/references/-char/ja/

 

元々持っている生活習慣病や自己免疫疾患、カテーテル手術歴、骨折なども影響します。

 

最後に運動。

下肢を中心に動かすことが必要です。

あまりハードに動くと逆に脱水することになるので、水分補給とのバランスが重要です。

その点、ヨガムーヴは単なるストレッチ的なヨガと違い、緩やかに動き続ける動作であるため、下肢の筋ポンプを働かせながらも脱水するほどの運動量にはなりません。 

また、ヨガにはウォーキング以上にGABAという脳内物質を増加させる効果があり、GABAにはリラクゼーションを促し、不安を軽減する効果があります。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17532734

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3111147/

 

これらのことから、ヨガムーヴを行うことで「エコノミークラス症候群」を効果的に予防できる可能性があります。

ここで、下肢を使うYOGA MOVE®のポーズをひとつ紹介しましょう。

 「ハーフスクワットトリプルエクステンション」

通常行われるスクワットに加えて、つま先立ちになることでふくらはぎがしっかり使われるので、エコノミークラス症候群にも有効です。

ただ、先日もハワイから日本に向かう機内でヨガをしようとした韓国人男性が注意を受けて逆上、逮捕されたと報道があったばかり。

機内や車内じゃここまで動けないよとの声もあるでしょう。

そこで、イスに座ったままできるようにアレンジしたものを。

まずはつま先立ちから。

足幅を拳一つ分程度に開きます。

すねを正面から見て垂直に立てます。

横から見たときに、つま先の位置までひざを前に出します。

背中をシートから離し、すねと背中が平行になるまで上半身を倒します。

第2中足骨(足の人差し指からつながる足の甲の骨)と脛骨(すねの骨)が正面から一直線になるようにつま先立ちになります。

正しく行うことで美脚の効果も出ます。

次におしりをシートから5cmほど浮かせます。 

交互に繰り返します。

エコノミークラス症候群はアスリートなどの遠征でも起こっています。有名なところではサッカー日本代表だった高原選手。

自分は大丈夫と思わずに、しっかり予防しましょう。

 

ー【YOGA MOVE®】杉山匡人ー